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「なんで屋」は最高の人材育成手段
阪本剛 31 千葉 SE 05/01/23 PM09
 たびたび思うのは、就職活動(採用活動)というのは、なんと不毛なのだろうか、ということです。
 学生も企業も自分の長所を最大限アピールします。その一方で、相手の正体・本性を見極めようと、言葉の裏側を探りあいます。この活動は選ぶ側も選ばれる側も、金銭・体力・時間といったあらゆる面で、非常に消耗を強いられるハードな活動です。
 必死な思いをして就職活動を終えたその結果、たまたま、相性がよければいいのですが、お互いの見込み違い・すれ違いもかなりのケースで多いでしょう。すれ違いが解消されなければ、費やされた金も時間も無駄になるわけです。お互いに、なんと損失が多く、不幸なことか。

 わたしは、そういう場合こそ、「なんで屋」をやってほしい、と思います。

 「なんで屋」を出す路上では、学生、会社員といったあらゆる肩書きが通用しません。
 そこで問われるのは、その店主の全人格的な能力です。そして、結果は弟子の獲得数や売上という形でシビアにあらわれます。選ぶ側にとって、これほどわかりやすい指標はありません。

 仮に、未熟であったとしても、「なんで屋」を一年、いや半年続けた前と後では、その人材は大きく成長します。
 応望性、認識力、関係能力、人材指導力、統合力など、企業の中で必要ないずれの能力も、店主経験の中で磨かれます。選ばれる側からみれば、「なんで屋」をやる前と後では、就職活動の成否が全く変わってくるでしょう。
 
 「なんで屋」の経験の中で、新しい事業・商品のヒントを見つけることも、十分可能だと思います。
 であれば、わざわざ就職しなくても、自分で事業を起こす「起業」の道もありうることになります。

 なぜ、「なんで屋」には、上記のような様々な可能性があるのでしょうか?
 その疑問には、私は「なんで屋」というのは、一つの企業、会社のようなものだから、と答えます。

 「なんで屋」の店主は、自分で「お題」という「商品開発」をし、お客さんに対しては「接客・販売・営業」を行い、弟子候補獲得に向けて「採用活動」と「人材指導・育成」を行います。
 毎日、金銭管理=簡単な「経理」をし、出店場所を見つけるための「店舗開発」を続け、露店の見栄えをよくするためのカンバン作り・チラシ作りなどの「広報」活動もしなければなりません。
 これだけ売り上げよう、という「経営指標」も必要です。そして、いつの間にか人々の意識を知る「マーケティング調査」も行っています。

 つまり、企業が部門ごとに分担して行っているほとんどの実務を、「なんで屋」の店主はこなさなければなりません。これならば、その人材を見抜くのに間違えようがありませんし、人材が伸びないはずがありません。
 就職活動をいくら続けても人材はほとんど伸びません。しかし、なんで屋では(本人のやる気いかんで)確実に成長できます。なによりも、社会の人々の意識潮流=みんなの期待が、本人を後押ししつづけます。

 「なんで屋」こそ最高の人材育成手法なのではないでしょうか。 
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