『確信犯の学者のことば』(84261)
<<現在の社会を、何にも、判ってない。
旨い汁を吸う生の実感を聞いて、寒くなりました。
本物の確信犯が、そこにいました。>>
少し前ですが、がん治療の現場で放射線治療の専門家が不足しているとテレビの報道で伝えていた。
ある地方の大学病院は、放射線治療ができなかった。理由は専門家が不足しているからとのこと。そこに、市民から地元の大学病院にも東京と同じように放射線治療を行えるようにして欲しい。そのために大学で放射線治療の学科を作って、専門家を大学病院に配置して欲しいと要望。大学側は重い腰を上げて学科を新設した。
ところが、せっかく学科を新設しても専任の教授がいない。再度、市民から早急に専門家を育成できる体制を作って欲しいとの要望が出された。大学の教授からの回答は、
「専門家を育てるには時間がかかる。10年待ってほしい」
いま助けを求めている人に平気でそんなことを言うのを聞いてあ然とした。課題はどうしたら実現できるのかであって、大学病院の言い訳を聞いている訳ではない。
市民からの要望でようやく重い腰を上げても、専門医が育成できず、あげくの果てには平気で10年待ってくれと言う大学教授。大学とは、必要な最先端の技術をいち早く取り入れ、専門家を育て社会に送り出すとこではなかったのか。
これは、この大学病院の放射線治療だけの問題ではないようだ。日本では抗がん剤治療の専門家が少ない為、本来専門外の外科医が抗がん剤を使っていることがほとんどで、抗がん剤治療の副作用に苦しんでいる人が多いことの要因の一つではないかとの報道もされていた。
かつて大学病院といえば、先見性・専門性・技術力などにおいて信頼されていた存在だった。それが、大した見通しを立てることもできず、社会が必要としていることも分かろうとしない。もはや、社会に役立つ専門家を育成するという課題を放棄してしまっているとしか思えない。大学病院、その教授という自分の地位に腰掛けている傍観者に、現実社会の真の姿が見える訳が無い。
最近は、民間の病院の方が対応が良いことが多いのではないかと感じる。経営圧力にさらされている民間病院の方が当事者としての意識が高く、患者の期待に目を向けているのだと思う。
<<こんな階級が力を持っていられるのには、もうすぐ終焉が来るはず。
否、もう、来てますね。>>
その通りだと思う。社会の真っ只中にいる人だけが、社会(=みんな)の期待に応えられる。それができない特権階級は消え去る運命にあるのだと思う。 |
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3/24 3:06 │
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